ABILITY本体でのトーンマップの作成機能

 ABILITY本体でのトーンマップの作成方法は、(根気さえあれば)難しいものではありません。

一度作成してしまえばABILITYシリーズで永続的に使用できる他、カスタマイズも自由にできますので(例えばユーザーバンクのみを白紙で作ってしまい、音源の音色の自作が終わった際に自作音色名を記入する等、こういったことが手軽にできる点がABILITY本体のみでトーンマップの作成ができる利点でもあり)、個々が使用される音源のトーンマップを一番初めに作り始めてしまうのも良いと思います。


簡単に説明すると、ソングエディタのトラック操作パネルトラックからトーンマップ(マウスカーソルを当てると“音色”の吹き出し説明が出る部分)をクリックし、Module部分を新規音源に設定し、作成するトーンマップの実機音源マニュアルのデータリストなどに書かれている仕様表を参考にし、BankLとBankMを設定し、1~128をデータリストから一つ一つペーストするだけです。

一先ずそこでバックアップの意味合いからも“登録”ボタンを押して、Module名を記入して“保存”を押します。


 すると次回から記入したModule名を選択すれば作成したトーンマップを使用できるようになりますが、実機音源にはBankLとBankMが様々用意されていて、同音源の他のバンクのトーンマップを作成したい場合その方法が解らず、トーンマップの作成をしていた際のABILITY3.0のマニュアル529ページにはその項目記載自体はあるのですが、そこには具体的なバンクの拡張方法の説明などがなく、その方法が解らずに大変困りました。

他のバンクのトーンマップを作成する場合には、作成したModule名から“マップ編集”を押し、“クリア”を押してまず1~128を白紙にしてしまいます。その後1~128の“入力を予定している新たなバンクの音色名”を上記と同じく入力(ペースト)し、“登録”ボタンを押した後、「トーンマップの保存」画面にあるバンクセレクト/マップセレクトの値を新たに記入して保存することで、初めに入力作成したバンクの内容を消去することなく、バンクの拡張上書き保存ができるようになります。


やってみると簡単ではありますが、こんなもん初動(初見)では解らないと正直に思う部分もあり、機能が用意されていて大変有り難い反面に、ユーザービリティの部分では難しいというのが現状ではあると思っています。

また、この部分でバグがあり、トーンマップの作成画面でBankLを変更させるとBankMの部分が白紙の状態になり操作できなくなるというバグで、この部分に関してはメインストリームのABILITY4.0シリーズのアップデータVer4.00.6(2022/07/12)にて修正がされました。ABILITY3.0シリーズについては、未定ながら次回のアップデート時に修正されるものとは思います。


またもう一点、バグというより仕様上のエラー箇所があり、音源にはドラムマップ自体存在しない製品(ドラムマップのないバンク等)もあり、ドラムマップのないトーンマップのみを作成すると、起動時に「フォルダ(自作名)内にDRKファイルが見つかりません。」とエラーメッセージが表示されます。
サポートに問い合わせると、通常楽器のトーンマップとドラム用のトーンマップをセットとしている仕様から、
同一のModule内でのダミーのドラムマップを作成することで回避できるとの丁寧な返信を頂きました。
(ダミードラムマップの作成方法はTone部分をドラムセットに設定し、値を0にしてマップ名をblankなど適当に入力して保存するだけです。)

これで(ドラムマップの音色作成を除いて)全ての内容が完了です。
ここまで4週間程度掛かったと思いますし、正直くたくたになりました。


と思ったら、ここでまた新たに一つのが問題がありました。
ダミードラムマップを保存しても、ABILITY本体の再起動後の作成トーンマップの選択起動時、「フォルダ(自作名)内にDRKファイルが見つかりません。」と同じくエラーメッセージが表示されるのです。
要するに“作成トーンマップにドラムマップを上書き作成保存しても、ABILITY本体再起動後作成したトーンマップ内のDRKファイル(ドラムマップ)が読み込まれない”というバグと思われた内容です。

問い合わせを行うと丁寧な解説(作成)内容の返信を頂いて、まずダミードラムマップを白紙のままではなく、1:に一つでも何らかの音色名を記入してほしいという内容から、まず保存の際に、1:に「DrumSet」と記入し、保存時のマップ名を「DrumSet」にしてほしいということ(ダミーの意味合いで何らかの意味があるとは思います)、そしてトーンマップ側の空きバンク(空いている値)を入力する必要があり、自分の作成時の音源の場合、作成したバンク数が20まであった事もあり、トーンマップの保存時のBankLの値を空いている値の25に設定(入力)して一度保存をします。その後トーンマップを再起動し、ここからが操作のキモで作成したトーンマップ起動後
Tone部分をドラムセットにした後、マップ編集ボタンの上にあるドラムマップボタンを押した後にマップ編集ボタンを押し、1:に記入した「DrumSet」をダミーの名前として別の名前(自身の場合ならblankなど)を入力し、登録ボタンを押してドラムマップ保存画面での保存ボタンを押します。

こうすることでABILITY本体の再起動時の、作成トーンマップ選択時に「フォルダ(自作名)内にDRKファイルが見つかりません。」というエラーメッセージが表示されることがなくなります。


またもう一つ、こつこつ苦労して作成した自作トーンファイルは、別途バックアップを取られてください。
バックアップ方法はCドライブ(Windows起動ドライブ)の、ユーザー→○○(使用者の設定名)→AppData→Roaming→INTERNET Co.,Ltd→インストールしたABILITYのバージョンのフォルダ→TONE  の中に自作したトーンマップがフォルダごとあります。
復元する際にもフォルダから復元されるものとは思いますので、フォルダごとバックアップされると良いです。
(AppDataが表示されない場合などは、Windowsのファイル“表示”方法などを検索されてみてください。)


 初動の部分で大変苦労したABILITY本体でのトーンマップの作成方法ですが、こういった情報を公開することで、本ソフトを使用する100人に一人くらいが同様の苦労をせずに、メーカーサポートの負担にもならずに解決できる内容と思いますので、活用頂けたらと思います。

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メーカー詳細

ABILITY4.0
2022年5月27日発売
(現行販売品/メインストリーム)


ABILITY3.0
2019年7月18日発売
(旧販売品/サポート中)

ABILITYユーザー間でお使いになっている自作トーンマップ(音源定義ファイル)を募集中!

ABILITYユーザー間でお使いになっている自作トーンマップ(音源定義ファイル)を募集しています。(写真はサイト制作者自身がABILITYで作成したトーンマップです。)詳しくは「 3.“音源定義ファイルの作成と共有”」「ABILITY本体でのトーンマップの作成機能」を閲覧ください。

Web更新情報

2022.10.04

「機能の要望」と、一部の「コラム」を作成・更新致しました。


2022.08.30

「機能の要望」と、一部の「topics」を作成・更新致しました。


―中略―


2022.07.18

サイトの作成と公開を致しました。


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