柳田康友さんは、臍帯由来間葉系幹細胞などを活用した再生医療関連事業を行うCell Exosome Therapeutics株式会社(CET)の代表取締役です。
Cell Exosome Therapeutics株式会社は、「『健康に、生きたい』という願いを、再生医療を通じて叶えたい。」というステートメントのもと、誰もが受けられる再生医療の実現を目指している会社です。

代表取締役の柳田康友さんは、医療関係ばかりでなく、エンターテイメントの世界でも事業手腕を発揮している人物で、「銀河鉄道物語劇場版シリーズ」や天野喜孝氏の映画初監督作品「DEVA ZAN」でエグゼクティブ・プロデューサーとして活躍していた経歴の持ち主でもあります。 

柳田康友さんが経営するCell Exosome Therapeutics株式会社とはどのような企業なのでしょうか?柳田康友さんの経歴や現在の活動内容などとあわせて調査しました。

CETの研究開発

再生医療の実現を目指した研究開発

Cell Exosome Therapeutics株式会社の臍帯由来間葉系幹細胞は、安全性試験や一般毒性試験などの確認を行いつつ、下肢虚血モデルなどによる有効性試験を実施するなど、様々な研究開発を行っています。ここでは、再生医療の実現を目指したCell Exosome Therapeutics株式会社の研究開発についてまとめました。

臍帯由来MSCの安定製造技術開発

臍帯由来MSCに最適な培養液の開発

Cell Exosome Therapeutics株式会社では、臍帯由来MSCの持つ特性に着目し、細胞製造プロセスの構築、臍帯種細胞の樹立、他家(同種)細胞移植の臨床適用に向けた新規培養技術の開発を行うと共に、将来的な実用化に向けて研究開発に取り組んでいます。

無血清培地とラミニンを用いた独自のMSC培養方法を開発することにより、少量のMSCストックから大量のMSCを安定的に生産することが可能で、製造安定性の向上と生産効率の向上を目指しています。

臍帯由来MSCに最適な培養液の独自開発も行っており、このオリジナル培養液は、臍帯由来MSCに最適化できるだけでなく、安定的な供給体制の構築にもつながり、低コスト化も可能となります。

近年では、自社開発した培養液を用いることで、幹細胞の治療メカニズムとして注目されているサイトカイン、エクソソーム、代謝物などを細胞上清として回収し、試料溶液中に含まれる抗体や抗原の濃度を検出・定量する「ELISA法」や、代謝産物を網羅的に解析する「メタボローム解析」による評価を行っています。

自動大量培養系開発

アカデミアとの共同研究

細胞培養工程は、培養技術者のスキルによって品質にばらつきが生じることが課題となっており、さらに再生医療等製品や特定細胞加工物を一般普及させるためには、大量培養技術の開発が必須となります。そこでCell Exosome Therapeutics株式会社では、培養液の製造安定性向上のため、大阪大学大学院工学研究科と、培養工程の自動化を目指した新規培養方法を開発中です。

適切な培養装置を評価・選定・新規開発し、自社の培養技術と組み合わせることで、安価で安定性のある再生医療等製品や特定細胞加工物の製造プロセスを構築しています。

Cell Exosome Therapeutics株式会社では、アカデミアと共同研究などの連携を行い、技術開発や新しい学問の発展に貢献できるように努めているとのことです。
例えば、前述した大阪大学大学院工学研究科とは、臍帯由来間葉系幹細胞を用いた細胞治療の実用化に向けて共同研究をしています。

神戸大学大学院医学研究科との共同研究では、同学内に「形成外科学 足病医学部門」として寄附講座を設置しました。これは日本初の足病医学の拠点でもあります。
この寄附講座では、足病医学の推進や足病医の育成、下肢慢性創傷に対する集学的医療のための再生医療推進、歩行機能解析による創傷発症予防のための重症化リスクの明確化などに取り組んでいるとのことです。

効率的な研究を可能とする設備紹介

研究設備

効率的な研究を可能とするため、Cell Exosome Therapeutics株式会社の研究室には研究設備が充実しています。
Cell Exosome Therapeutics株式会社が誇る研究設備を紹介します。

Simoa HD-1

Spectral Cell Analyzer SA3800

Mic magnetic induction cycler

Simoa HD-1は、ELISA(試料中に含まれる抗体や抗原の濃度を検出・定量する手法)の解析を全自動で行える装置です。

fMレベル(1000兆分の1モーラー)の低濃度タンパク質を検出・測定することができるため、微量しか得られない生体検体でも解析を可能としています。

Spectral Cell Analyzer SA3800は、蛍光と抗体を用いて細胞の特徴解析をする装置です。

この機械は全自動での解析が可能で、オートサンプリング機能によって多検体を高速で処理し、ハイスループットな解析を行うこともできます。

Mic magnetic induction cyclerは、小型のリアルタイムPCR装置です。

温度の急速な上昇下降をすることで比較的短時間での解析が可能となる独自の仕組みがあり、作業効率の向上が図れます。

Maxwell RSC Instrument

FACSAria III

BZ-X810

Maxwell RSC Instrumentは、複数検体を同時に処理し、自動で多検体から核酸を抽出することを可能としている装置です。

この機械には、核酸定量装置も付属しているため、濃度測定の手間を省くことができ、作業効率の向上が図れます。

FACSAria IIIは、細胞の特徴解析をするフローサイトメーターとしての機能だけでなく、検体の中から、目的の細胞を生きたまま分離することもできます。

目的の細胞のみに対して各解析を行うことができるので、明確な解析結果が得られることが特徴です。

BZ-X810は、Zスタックデータを基に3次元画像を構築でき、容器を選ばず撮影することが可能な機械です。

細胞の分裂などをリアルタイムに測定できます。

Millplex analyzer Lunminex 200

CQ1

CYTATION5

Millplex analyzer Lunminexは、マイクロプレート中の微量サンプルで、多項目の同時解析を行うことが可能です。

CQ1は、スフェロイドのような細胞集塊の3D解析を簡単にできる機械です。
また、培養環境(ライブセル)のままタイムラプス3D解析をすることも可能です。

CYTATION5は、顕微鏡観察による画像解析装置で、蛍光を用いた組織や細胞の染色画像の解析や、様々な解析ができます。また、モジュールを追加すると細胞を生かしたままでも観察が可能です。

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