根岸一彰

1969年12月18日生B型

東京都出身 杉並区在住

文京区立林町小学校卒業

私立成蹊中学1985年卒業

私立成蹊高校1988年卒業

武蔵野美術大学 造形学部 工芸工業デザイン学科1993年卒業

(株)オカムラ デザイン本部 カスタムデザイン部 勤務

休日のテニス

軽井沢での活動

デザインの仕事

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      普段は株式会社オカムラ デザイン本部・カスタムデザイン部にて 特注家具のデザイン設計を行っています。私の主な担当ジャンルは監視操作卓・ディーリングデスク(金融機関用家具)、医療施設用家具、教育施設用家具です。家具の場合は「構造=意匠」「デザイン=設計」なのでデザイナー=エンジニアという要素が多々あります。そのため岡村製作所のデザイナーは意匠出願のみならず特許出願も行っています。このコーナーでは岡村製作所と特許庁が「株式会社 オカムラ内 根岸一彰」で公開広報している範囲で(HPに掲載しても良い範囲で)、これまで納品されてきた特注家具を掲載しています。

仕事キャラリー

これは長野県 安曇野市の高齢者施設に納品された仕切り収納家具です。(=4床室でベッドとベッドの間に置かれ各自のエリアを区分するための収納家具)。仕切り家具を置くと窓側のベッドと違って廊下側のベッドには窓からの光が直接入らず暗くなるため、家具に窓側エリアからの彩光を取り入れるための透明アクリルを設置しています。この担当となってから、私がまず最初にしたことはインターネットで「安曇野」と入力して色々と検索。そして 同じ安曇野市を舞台としたNHK朝の連続テレビ小説「おひさま」(=井上真央主演)のホームページを仕事中に二日間閲覧。主人公の名は「陽子」。その「あらすじ」の中で「陽のようにやさしく、陽のように強く、陽のように明るい子に育ってほしいので陽子と名付けた」という主人公の母親のセリフを発見しました。 そのセリフをそのまま引用して、「陽のようにやさしい角アール」/「陽のように丈夫で長持ちする表面材」/「陽のように明るい彩光部」と半ばこじつけの展開。6社競合で価格競争だったのですが、安曇野市の選考側にこのキーワード「陽」での展開がウケて破格の値段だったにも関わらず当社が採用となりました。他の5社はコストダウンのため単なる仕切り用の板付の箱と安価な見積書を出していたようです。 具体的に他社は表面材にローコストのオレフィンシートで提案していたそうですが、これは濡れるとはがれやすいというデメリットあり。その点こちらは高額となるのですが耐水性能の高いABS樹脂と表面硬度の高いメラミン化粧版(4Hの鉛筆でもへこまない硬さ)で「おひさまのように強い」を演出。角部と取っ手はお年寄りが転倒してしまうことも考慮して「おひさまのように優しいまるみ」。そして「おひさま」の最大のポイントである「陽のように明るい」彩光部分については、あえて目立つように三角形のフロスト調のアクリル板を中央部に設置してその両側に表面クロスのピンナップパネルという構成。左右対称にして全機種共通の1種類としました。 この件で、私は仕事中にインターネットでテレビドラマのあらすじを2日間ずっと見ていたわけですが、これは多くの方には「仕事時間中に会社のパソコンで一体何やっているんだ?」と中々理解されにくい部分だと思います。そのような中、この安曇野の一件は営業関係者に「おひさま収納」と呼ばれて喜ばれましたので、この際私も「このために最初の二日間はドラマのホームページをずっと見ていたんです。それがなければ私もコストダウンのための簡素な箱の図面しか出していませんでしたよ。」と都度説明ができまして、少しは理解を広められたと思います。 販売部門の方達はデザイン設計部門の社員達には「こなし仕事」を強要したがる傾向があります。私は製品のデザインと設計が専門のプロダクト系の部署で営業とは少し離れた職場にいるのですが、営業部門と同じ拠点にいるインテリアデザイナー達は、ただ作業の時間に追われているだけの生活となってしまいがちです。その営業拠点の方達(・・営業もインテリアデザイナーもともに)には、この安曇野の「おひさま収納」の事例をきっかけとして、「幅広く材料を収集のための時間の大切さ」「一見、仕事とは関係ないことをしているようなことでも仕事」をにご理解いただき、今度はその拠点にいる方達だけで似たような展開を繰り広げられていただけたらと思います。 この安曇野の一件についても本来はプロダクトデザインの私ではなくインテリアデザインの方達で立案してもよかったくらいの話です。設計図を描いたりCGパースを起こすだけがデザインの仕事ではありませんよ。

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